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プロ野球FA制度とは?人的補償|取得条件について網羅する

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BASEBALL BUZZ運営者のくま(@Xアカウント)です。

日本シリーズが終了すると、

○○選手FA宣言へ

というニュースをスポーツ新聞各社やSNSで報道されます。

今日は、FA宣言についてわかりやすく解説します。

この記事を読めばこれがわかる

  • FA宣言の基本情報
  • FA権の取得条件
  • FA宣言した選手の獲得条件
  • 人的保証|金銭保証
  • プロテクトについて
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FA権の取得条件

一定期間1軍に在籍した選手はFA権取得可能 FA権は行使(FA宣言)することを選択可能 FA宣言者は所属球団以外の球団と交渉可能 該当選手がFA宣言を利用して移籍した場合、移籍先の球団は金銭|選手を差し出す

FA権を取得するためには一定期間一軍登録される必要があります。海外FA権取得は9年。国内FAは『2007年以降の高卒選手』で8年『2007年以降の大卒、社会人卒』で9年が必要です。ポイントは、試合出場数だけでなく、1軍に登録された日数でカウントすることです。

ドラフト年・出身 国内FA 海外FA
2006年以前・高卒 8年 9年
2006年以前・大卒、社会人卒 8年 9年
2007年以降・高卒 8年 9年
2007年以降・大卒、社会人卒 7年 9年

FA権の取得条件:1軍の在籍年数について

セ、パ各リーグの年度選手権試合期間中に145日以上出場選手登録されたシーズンを1シーズンとして計算する。つまり、シーズンのおよそ4分の3以上1軍に登録されていれば1シーズン分になる計算です。

145日間については3つの特例あり

  1. 故障選手への特例
  2. 投手への特例
  3. 投げ抹消に対する救済処置
  4. ポストシーズン中の特例

故障選手への特例

前年の1軍登録日数が145日以上の選手が怪我した場合、2月1日から11月30日まで(球団との契約期間)にグラウンド上での故障やケガによって登録を抹消された選手は、登録抹消日から2軍の公式試合に出場するまでの日数を1軍登録日数として加算される。野球によるけがの場合は、1軍に登録されていると同様とする救済措置ですね。

投手への特例

先発ローテーション投手が開幕日から7日以内に1軍登録されたときは、開幕日から1軍登録されたものとして加算。オールスター戦のために登録抹消、再登録されたときも、その間の日数が加算。投手は安定して1軍登録されるのは難しいです。

投げ抹消に対する救済処置

プロ野球で先発登板したあと、すぐに1軍の出場選手登録を抹消され、10日以上空けて再登録されるピッチャーについて、必要な日数に6日間を加算する新たなルールを2024シーズンから導入する

先発投手の登板後に登録を抹消するケースは「投げ抹消」とも呼ばれ、日本プロ野球選手会では2021年にほぼ中10日のペースで先発登板していたヤクルトの当時2年目の奥川恭伸投手が登板後に登録抹消されるのを繰り返し、FA=フリーエージェントの権利を取得するのに必要な登録日数がなかなか増えないことを問題視し、NPB=日本野球機構と協議

ポストシーズン中の特例

自軍最終戦終了後、ポストシーズンが控えている球団が該当。度選手権試合期間中に1軍登録を抹消された選手も、1軍に滞在しているものとして計算する。

FA宣言の行使について

一定期間1軍に在籍した選手はFA権取得可能 FA権は行使(FA宣言)することを選択可能 FA宣言者は所属球団以外の球団と交渉可能 該当選手がFA宣言を利用して移籍した場合、移籍先の球団は金銭|選手を差し出す

FA宣言が可能な期間

宣言できるのは日本シリーズが終了した日の翌日から。土・日・祝日を除いた7日間以内に表明する必要があります。いつでも宣言できるというわけではありません。日本シリーズ終了後に報道が出るのはこのルールのためです。

FA権再取得について

FA宣言選手として公示された選手のFA権再取得は、移籍・残留を問わず4年後(4シーズン後)となります。4年後に再取得したFA権は海外FAが可能です。FA宣言をしても4年後にも再取得が可能です

FA宣言者との交渉

一定期間1軍に在籍した選手はFA権取得可能 FA権は行使(FA宣言)することを選択可能 FA宣言者は所属球団以外の球団と交渉可能 該当選手がFA宣言を利用して移籍した場合、移籍先の球団は金銭|選手を差し出す

FA選手獲得上限

FA権を行使した選手を球団が獲得できる人数には上限があります。AランクまたはBランクの選手は、各球団2名まで。選手の獲得ランクについては後ほど紹介します。

契約年俸に上限あり

FA宣言をした選手の移籍1年目の契約年俸は、昨年の年俸になります。

例:
年俸5,000万円の選手の移籍
移籍球団での契約が3年総額3億円
1年目:5,000万円
2年目:12,500万円
3年目:12,500万円
そのため複数年の契約が基本的になっています。

FA交渉を行える球団には、これまで所属していた球団も含まれる

ただし、FA宣言をしたら残留を認めていない球団もあります。

移籍前の球団に金銭|選手補償あり

球団としては選手がFA権を行使して出て行ってしまうのは痛手。そこでFAには補償制度が存在します。球界の戦力均衡を保つために存在しています。

一定期間1軍に在籍した選手はFA権取得可能 FA権は行使(FA宣言)することを選択可能 FA宣言者は所属球団以外の球団と交渉可能 該当選手がFA宣言を利用して移籍した場合、移籍先の球団は金銭|選手を差し出す

FA選手にはランクあり

FAの保証の基準になるのは”FA宣言者の年俸ランキング”です。

  • Aランク:年俸ランキング1位から3位の選手
  • Bランク:上位4位から10位
  • Cランク:11位以下

※外国人選手の年俸は除外する
※Cランクの選手には補償なし

このランクによって保障内容が変わります。

選手補償

AランクまたはBランクの選手が移籍したとき、球団が指定した選手から1名の選手を獲得することができます(その選手のことを人的保障選手といる)。

金銭保証

選手の補償を望まない場合は、金銭の獲得が可能です。

Aランク=前年俸の80%
Bランク=前年俸の60%

選手+金銭保証

選手補償に加えて、選手のランクによって金銭補償を受けることもできます。

Aランク=前年俸の50%
Bランク=前年俸の40%

人的保証の対象|プロテクトとは?

人的保証の対象から免れるため、『プロテクト制度』を使用して一部の選手の流出を防ぐことができます。移籍先の球団は28名の選手を人的保証の対象外(プロテクト)にすることができます。

  1. 支配下契約中の選手
  2. 日本人選手
  3. 移籍後も同様の年俸を支払う

等の条件があります。

↓プロテクトについては問題も多々あります。

規定変更がプロ野球機構から要求

2022年にプロ野球選手会からの要求が提示されました規定変更内容は以下の通りです。

  • 国内/海外FAを一律に扱う
  • 6シーズンでの取得
  • 補償制度の撤廃
  • 登録日数カウント方法の追加

FA宣言をすることで、選手の年俸は基本的に大幅に増えます。変更内容は選手がFA宣言をしやすくなるための内容です。しかしながら、FA制度改革を巡る球団と選手会の隔たりは大きくすぐにFA制度が変更されるわけでは無さそう。

FAを取得した選手には球団は大きな給与を支払う傾向にある。予算のない球団の意に反する動きになっている。

FA制度が変更されるとプロ野球はどう変わる?

FA宣言が一律6年になることで考えられるプロ野球界への影響は4つあります。

  1. FA権を取得している選手の増加(FA宣言の増加)
  2. 海外FAの取得年数減少による選手の海外流出
  3. 外国人選手の活躍(外国人選手がFA権を取得すると日本人扱いになるため)
  4. 人的保証制度廃止によるFA宣言選手の獲得増加

⇒球団間の選手の動きが活発化

⇒より金銭的に余裕がある球団に選手が集まりやすい

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